飯山特殊硝子が扱う一部の光学ガラス・カラーフィルターや放射線遮蔽ガラスには「鉛」が含まれています。これらの鉛ガラスは「屈折率が高く、透明度に優れる」「X線やガンマ線などの放射線を吸収する」などの優れた性能を持つため、特に医療分野で広く使われています。
一方で、鉛は人体に有害な重金属です。一定量の鉛が体内に蓄積すると、頭痛や倦怠感、吐き気、さらには行動障害などの重篤な症状を伴う鉛中毒となる危険が高まります。また鉛を焼却すると有害なガスが発生し、環境汚染の原因となります。
こうした有害性・危険性を持つことから、鉛の取り扱いにはさまざまな規制や基準が設けられています。基準をクリアするには相当の設備投資が必要で、設備を揃えられないことが要因で鉛ガラスを扱えないメーカーも少なくありません。当社は前述した最新の廃水処理設備により、この課題をクリアしています。
鉛ガラスの優れた性能はまだまだ社会に必要なものです。私たち飯山特殊硝子は、鉛ガラスの加工を通して社会や産業の発展の進歩に貢献しつつ、人体や環境への悪影響をゼロにする活動に引き続き取り組んでまいります。