円筒状のガラスを精密に研磨する「円筒研磨」。半導体、光通信、医療など、さまざまな分野で高い精度と品質が求められる製品に利用されている、高度なガラス加工技術です。
飯山特殊硝子では長年培ってきた技術と経験を活かし、高精度な円筒研磨加工をお客様に提供しています。
ガラスの円筒研磨とは?
ガラスの円筒研磨とは、棒状のガラスや円筒形状の部品の表面を精密に仕上げる加工技術を指します。外径を研磨することで表面の凹凸や傷をなくし、高い平滑性と耐久性を実現できるのが特徴です。
金属加工の場合、表面粗さは「Ra≦1nm」が限界とされていますが、ガラスの円筒研磨では「Ra≦0.5nm」の精度を達成可能です。このような高精度な加工をすることでガラス部品には埃や汚れが付きにくくなり、耐久性も向上します。また、光学性能や流体力学的な特性を求められる用途においても、円筒研磨の精密性は重要な役割を果たします。
円筒研磨のメリットと用途
円筒研磨は、ガラスに大きなメリットを与える技術です。円筒研磨を施したガラス部品・ガラス製品の用途は、半導体や光通信、印刷機など、さまざまな産業分野に広がります。
円筒研磨の2つのメリット
円筒研磨によって得られるメリットは、主に以下の2点です。
1. 表面を滑らかにすることで埃や汚れを付きにくくする
円筒研磨によりガラス表面の微細な凹凸が取り除かれ、滑らかな仕上がりが得られます。この表面仕上げによって埃や汚れの付着が抑えられ、製品の清潔性と耐久性が向上します。特に、測定機器や光学機器など清浄な環境が求められる用途では、この特性が非常に重要です。
2. 微細な凹凸や傷をなくすことで耐久性を向上させる
ガラス表面の凹凸や傷は、使用中の摩耗や破損の原因となります。円筒研磨はこれらの不完全な箇所を除去し、製品全体の強度を向上させます。その結果、摩耗や破損に強く、長期間にわたり安定した性能を維持する製品が実現します。
円筒研磨の用途
円筒研磨されたガラスは、さまざまな用途で使用されています。以下はその一例です。
半導体フォトマスク測定機に使用されるライトガイド
円筒研磨されたガラス部品は、半導体フォトマスク測定機における光のガイドとして使用されます。表面精度が高いことで、光の反射や屈折の精度が向上し、測定結果の信頼性が高まります。
高精度な測定機部品
測定機器に使用されるガラス部品では、精密な加工が測定の精度を左右します。円筒研磨技術により、ガラス部品の表面粗さと同軸度が向上し、測定機器のパフォーマンスが最大化されます。
ロールtoロール印刷機(ナノインプリント)のローラー
ロールtoロール印刷機(ナノインプリント)では、ガラスローラーの表面精度が印刷の品質を決定します。円筒研磨により表面粗さ「Ra≦0.5nm」の高精度な仕上がりが可能となり、ナノインプリント用の微細な印刷パターンの再現性が向上します。
光ファイバーの元となる石英ガラス棒材
光通信分野で使用される光ファイバーの元材として、石英ガラス棒材が使用されます。円筒研磨は、光ファイバーの製造過程において、均一な形状と滑らかな表面を実現し、光伝達性能の向上に貢献します。
飯山特殊硝子の円筒研磨加工
長年培ってきた独自の技術とノウハウで、高精度・高品質なガラス加工を行う飯山特殊硝子。円筒研磨の分野でも、お客様の多様なニーズにお応えし、最適なソリューションを提供いたします。
高精度な研磨技術
飯山特殊硝子は、金属加工では実現が難しい高精度な円筒研磨加工を得意としております。
表面粗さ「Ra≦0.5nm」を実現
金属では限界とされる「Ra≦1nm」を超えた、「Ra≦0.5nm」という滑らかさをガラス加工で実現。これにより光学性能の向上や微細パターンの転写精度向上など、さまざまなメリットがもたらされます。
複雑な形状や超薄板ガラス(ガラスロール)への対応
丸形状だけでなく、四角や異形形状にも対応可能です。また超薄板ガラス(ガラスロール)の加工にも対応し、ロールtoロール印刷機や特殊な測定機器に必要な部品を提供しています。
研削から研磨までの一貫対応
研削と研磨を組み合わせることで、円筒度や同軸度に優れたガラス加工が可能です。これにより測定機器や印刷機などで必要とされる精密部品を、お客様のニーズに合わせて提供できます。
信頼される加工品質と実績
飯山特殊硝子の円筒研磨加工は、その高精度な仕上がりと安定した品質により、多くの業界から信頼を得ています。
ナノレベルの仕上げで高付加価値を提供
表面粗さ「Ra≦0.5nm」を実現する技術力により、光学部品や測定機器などの製品性能が大幅に向上します。これにより、お客様の製品設計や製造プロセスにおいて、競争力の強化に貢献しています。
多様な用途での採用実績
半導体フォトマスク測定機のライトガイドや高精度な測定機部品、ロールtoロール印刷機のローラー、光ファイバーの元となる石英ガラス棒材など、多岐にわたる用途で採用されています。その実績は、飯山特殊硝子の技術力と品質への信頼の証です。
まとめ
製品の表面を滑らかにし、耐久性を向上させるガラスの円筒研磨は、高い精度が求められる半導体製造の現場をはじめ、光通信、医療機器など、幅広い分野で活躍する技術です。
飯山特殊硝子は、長年培ってきた高度な研磨技術と豊富な実績で、高精度な円筒研磨加工を提供しています。
- 他社では対応が難しいナノレベルの表面粗さを実現
- 丸型以外の異形形状やガラスロール加工にも対応
- 研削・研磨の一貫対応で優れた円筒度や同軸度を実現
お客様のニーズに合わせた高品質な円筒研磨加工をお探しなら、ぜひ飯山特殊硝子にご相談ください。